冬のミドルレイヤー3選｜登山やトレランで実際に使って良かった3枚を比較レビュー

最近だいぶ涼しくなってきましたね。
そろそろ冬の山に向けて装備を見直している人も多いんじゃないでしょうか。

冬のウェアといえばジャケットやベースレイヤー（インナー）が注目されがちですが、実はミドルレイヤー（ミッドレイヤー）の選び方もかなり重要です。

※日本語では「ミドルレイヤー」と表記されることが多いですが、英語では「ミッドレイヤー（mid layer）」と呼ばれます。本記事では検索のわかりやすさのため「ミドルレイヤー」を主に用います。

僕自身、冬の登山やトレランで“汗冷え”と“保温”のバランスにずっと悩んできました。

最初はモンベルのトレールアクションパーカーから始まり、
重ね着のストレスを減らしたくてファイントラックのメリノスピンサーモへ。
さらに丈の長さや汗抜けを求めて、いまはマウンテンハードウェアのオクタ（エアメッシュ）に落ち着いています。

この記事では、その3枚を「良かった点」「気になった点」「買い替えの理由」まで含めて、実体験ベースで比較していきます。

① モンベルトレールアクションパーカー：初代の万能ミドル。だけど“フード重なり”が気になった

登山を始めた頃に頼りにしていたのがモンベルのトレールアクションパーカー。
厚すぎず薄すぎずで動きやすく、冬の低山〜肌寒い季節の行動着としてとても優秀でした。

良かった点

伸縮性が高くて動きやすい。日常〜山まで守備範囲が広い
保温と通気のバランスが良く、寒すぎず暑すぎない
価格が手頃で手に取りやすい（コスパ良し）

気になった点（→次の買い替え理由）

フード（パーカー）が重なる問題： アウターやベースもフード付きだと首元がモコモコ。視界やヘルメット周りの干渉が気になる
正直、価格機能ともに抜群すぎて、長年着すぎたあまり…。飽きてしまったw（違うミッドレイヤーを試したくなった）
ジャケッタイプのため重量がやや重い（着用時に重いとは感じませんが、今回比較して重いってことに気づきましたえ）

重ね着が増える冬ほど“フード重なり”のストレスが気になり、フードなしのミドルを探すことに。

② ファイントラックメリノスピンサーモ：保温と調湿の安定感。だけど“丈の短さ”で腰が冷えた

次に選んだのがメリノスピンサーモ（フードなし）。
重ね着がスッキリし、メリノウールの暖かさと調湿性のバランスがとにかく優秀。
冬山や停滞時の安心感が一段上がりました。

良かった点

メリノならではの保温＋調湿バランスが高水準
フードなしでレイヤリングがきれいにまとまる
肌触りが良く汗抜け感が良い

気になった点（→次の買い替え理由）

丈がやや短め： 動いていると腰が出やすく、腰まわりが冷えやすい
伸縮性があり動きやすいが、僕の体にはタイトすぎた

「丈の長さ」と「ややゆったりさ」を求めて、次のミドルを探すことに。

③ マウンテンハードウェアオクタ（エアメッシュ）：汗抜け最強クラス。丈も長めで行動中が圧倒的に快適

そしてたどり着いたのがオクタ。
正式名称は「エアメッシュフーディー」や「エアメッシュロングスリーブクルー」といったモデル名ですが、
使用している素材「OCTA（オクタ）」の名前から、通称として“オクタ”と呼ばれることが多いです。

通気性と速乾性が抜群で、「着たまま行動し続けられる」のが最大の魅力。
丈も袖も長めで、前の課題だった“腰の冷え”がかなり解消されました。トレランでも蒸れにくく快適。

良かった点

通気性・速乾性が圧倒的： 登りでもこもらず、汗冷えしにくい。どんな環境で行動中は暖かく涼しいを両立してくれる。
丈が長め： かがんだり伸びたりしても腰が出にくい
軽量で動きやすく、スピードハイクやトレランと相性抜群
寒い時はアウターを羽織ると空気の層ができたような感覚になりとても暖かい

気になった点（実感）

大量の汗をかいたときに腹まわりに水分がたまり冷えやすい： 汗をかいた直後に風を受けるとスッと冷える感覚
貼るカイロを腹に貼ると動きで落ちやすい（あみあみなので密着面が少ない）
風の強い稜線や停滞はスースーしがちで、単体での保温は控えめ（ウィンドシェル併用推奨）

対策メモ：腹まわりの冷えには、ウィンドシェルの前を少し閉める／腹巻系の薄手レイヤーを追加などが効きました。行動量と風次第で小さく調整すると◎

3枚の比較まとめ

項目	トレールアクションパーカー	メリノスピンサーモ	オクタ
通気性	○ 普通（行動も可）	○ 良好（ややこもりにくい）	◎ 抜群（汗抜け最強クラス）
保温性	◎ 高い（万能）	◎ 高い（停滞にも強い）	◎ 良い（１枚羽織ると◎）
丈の長さ	○ 標準	△ やや短め（腰が出やすい）	◎ 長めで安心
レイヤリング相性	△ フード重なりに注意	◎ すっきり重ねやすい	◎ 軽くて合わせやすい
汗冷え対策	○ 普通	○ 良好	◎ 非常に良い
用途の幅	広い（普段〜山）	冬山・停滞に強い	行動特化（登り・トレラン）
価格（税込）	9,900円	11,980円	13,200円
重さ（Mサイズ）	367g	190g	182g

※トレールアクションパーカーはジャケットタイプのため重量がある。

僕の使い分け

シーン	おすすめ	理由
厳冬・雪山／停滞が多い日	メリノスピンサーモ	保温と調湿のバランスが高く安心感がある
登りが多い日／スピードハイク／トレラン	オクタ	通気・速乾が抜群で汗冷えを抑える
低山や日常兼用、万能に1枚	トレールアクションパーカー	動きやすく守備範囲が広い（※フード重なりは要配慮）

まとめ：価格じゃなく“現場で快適だったか”で選ぶ

3枚とも、高級ブランドだから選んだわけではなく、実際の山やトレイルで快適だったかどうかを基準に残ったウェアです。
最適解は人と山行スタイルで変わりますが、

僕の結論はシンプル：

動くならオクタ（汗抜け最優先）
止まるならメリノスピンサーモ（保温・調湿）
万能1枚ならトレールアクションパーカー（汎用性と価格）

この冬の装備選びのヒントになれば嬉しいです。
実際の山行での気づきがあれば、この記事は随時アップデートしていきます。

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筆者プロフィール

登山歴13年・トレラン歴4年目のTOMOです。
大分県日田市で「ボックルヘア」という美容室をやりながら
山・トレラン・筋トレを楽しんでいます。
これまでモンブランやUTMBなど海外レースにも挑戦中！

SNSやラジオでも日常や山の様子を発信しているので、フォローしてもらえると嬉しいです！
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