【厳冬期】正月遠征登山 中央アルプス⑥[檜尾岳・小屋編]

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今日も絶好調の!

ボックルヘアのTOMOです。

今回も年末年始に登った、

長野県にある中央アルプスの木曽駒ヶ岳に雪山登山の続きです。

 

今回のブログでは、

  • アイゼンを引っ掛けるとこうなる
  • 大きな荷物で転んだ時の起き上がり方

に、興味のある人にはぜひ読んで欲しいん内容になっています。

 

前回見逃したひとはコチラから⬇︎

 

 

本題の前にちょっと自己紹介

TOMO
<自己紹介>

大分県日田市でボックルヘア(美容室)をやっています。

登山歴は12年。トレラン歴は1年目。

平日は仕事&筋トレ・休日は山登りと決めています。

最近面白かった本は、HPWJです。

何かに挑戦したくなる一冊です。

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【厳冬期 中央アルプス 登山】2022/12/31〜

前回までのあらすじ

2022年12月30日

年内最後の仕事を終えて、その足で関東へ。

埼玉 所沢でシカオとコーキに再開し、今回の目的地となる長野県にある中央アルプスへ。

 

12:36 登山開始(初日)

 

今回は桂小場登山口から中央アルプスを踏破します。

登山開始から約10時間。

絶望を乗り越え

20:40 西駒山荘 到着

数々のトラブルに見舞われながら、なんとか本日のキャンプ地 西駒山荘に到着。

 

〜翌日〜

 

11:20 西駒山荘 登山開始(2日目)2023/1/1

西駒山荘から約4時間歩き

15:13 木曽駒ヶ岳 到着

木曽駒ヶ岳から、今晩テントを張る場所を探しながら、

駒ヶ岳ロープウェイ方面へ下って行きます。

午後からは天気が崩れ吹雪の中

 

17:30 駒ヶ岳ロープウェイ 千畳敷駅 到着

ここではまさかの!

「キャンプ・テント泊禁止」

ここにきて絶望的な展開だったが、

発想を変え、テントを張らなければOKなのか⁈

ってことで、駅構内で無理やり一泊した。

 

なんだかんだ深夜も騒がしく、今回もまともに寝れなかったが、

温かい場所で、ゆっくり横になれたので体力はかなり回復できた。

 

9:15 千畳敷 登山開始(3日目)2023/1/2

昨晩降り積もった雪をラッセルしながら

やんや やんやと登っていきます。

(撮影:@cikapasi_kok

いつもながら風は凄まじいが、3日間で一番の天気。

青空を見れるだけで幸せを感じます。

 

11:05 極楽平(標高2,826m)

 

アップダウンを繰り返しながら、尾根を進んでいきます。

 

11:33 島田娘(標高2,725m)

強風の尾根歩きはまだまだ続きます。

 

とここまでが、前回までの話。

 

まだ見ていない人や、

これまでの話をもっと詳しく知りたい人は、

前回のブログをチェック⬇︎

 

 

 

 

尾根は風が激しく、雪が吹き飛ばされ

岩が剥き出しになってる部分も多いので、アイゼンで歩くのには

アイゼンの爪を、岩や地面に引っ掛けないよう気を遣います。

コーキは自分のパンツの裾にアイゼンの爪をひっかけたまに、派手に転げてます。w

転んでも雪にうもれるくらいなでたいしたことはないですが、

ここが絶壁やアイスバーンだと命取りになるので、

安全なところでアイゼンをつけて歩く練習は大切なことです。

 

ここから先はアイゼンがない方が歩きやすいので、

このタイミングでシカオとコーキはアイゼンを外すようです。

僕は12本爪のアイゼンを履く機会が少ないので、練習もかねてもう少し履いておきます。

 

登山開始から約2時間15分。

アップダウンは続いています。

 

さっきまでの青空から徐々に雲が増えてきました。

日が当たらないため気温がどんどん下がっていく。

目の前には山。

あれが山頂?と淡い期待をふくらませますが、

ここはただのアップダウンポイント。

名もなき山頂です。

尾根道には大きな雪庇ができていて、歩く場所をは違えれば…。

スコーンっと滑落です。

 

雪庇とは

雪のかぶった山の尾根、山頂などに、風が一方方向に吹き、風下方向にできる雪の塊である。

また、雪の積もった屋根から雪がせり出している状態のことも雪庇と言う 。

 

雪庇をかんたんに言うと、雪でできた空中の偽地面です。

 

 

天気は本格的に荒れだし、爆風が吹き付けてきた。

そんな中を、下っては登る。

休憩したいが、風を避けれる場所がないため黙々と進んでいく。

 

登山道は雪の積もった岩場へ。

ここはランダムに雪庇があり。

夏道を知らない僕たちは、どこが地面(岩)でどこから絶壁なのか?

シカオであっても、判断がとても難しい。

 

先頭はシカオは、足場を確認しながら慎重に進んでいきます。

先頭を進むシカオが落ちたら、「そこは地面じゃんなかったのね!」的な感じでw

 

横からの爆風&突風に耐えながら、慎重に進んでいくシカオ。

それに続くコーキと僕。

シカオが進んでいった足跡をたどりながら、慎重に足場を確認しながら進みます。

 

そんな中、最後尾を歩く僕はまたもやコーキの銀マットを拾うこととなる。

今日のコーキのザックも、相変わらず重心がどこなのか分からない変形ザック。

風と歩く振動で、コーキの銀マットが徐々にザックから押し出され、

このタイミングで、銀マットがコーキのザックからこぼれ落ち転がってきた!

 

そして、それを拾う僕。

「今日はこれを2万円で売ってやろう」と企むw

 

とはいえ、これで昨日から2度目の落とし物。

山での落とし物は時として命に関わることもあるので、

シカオはコーキにしっかりと注意。

反省したコーキは、二度と落とさないようしっかり固定してました。w

 

大事なことをしっかり注意できるシカオはさすがです👏

 

そんなこんな難所を抜け

12:56 濁沢大峰(2703m)

濁沢大峰(にごりさわおおみね)に到着。

ここも風が強く休憩がなかなか取れない。

このまま次の目的地の檜尾岳を目指し、尾根を進みます。

 

ここからもアップダウンが続く。

 

突然の転倒

 

途中、僕は下りで踏み出した足が雪にズッポリとはまり、バランスを崩し

前転で軽く滑落。

 

なんとか途中で、滑り落ちるのを顔面で踏みとどまった。

体勢は谷側に頭がむいて、うつ伏せ状態。

 

しかも、頭の上に20kgオーバーのザックが乗っていたため、

顔が雪にめり込み、全く起きあられない。

 

かんたんに書くとこんな状態⬇︎

 

 

体を起こそうと手を地面つき踏ん張ると、雪の中に手が埋もれていき

体をおこすどころかどんどん埋まっていく。

足で踏ん張ると、ザックの重みで顔面が雪に埋もれながら谷へズルズル体が落ちていく。

声を出そうにも、ザックの重みで顔面は雪の中で声はおろか、

鼻と口に雪が入り息もしずらい。

声が出たところで、僕が滑り落ちている谷は、進行方向と異なり

ふたりが振り返っても見えないポイント。

 

ここは自分の力でなんとかするしかありません。

 

頭をあげて起き上がることはあきらめ、

雪に溺れながら、ザックを左右に何度か振って、その勢いで体を仰向けに

裏返ったカメ状態ではあるが、とりあえず顔面を雪の中から救出。

 

しかし、重たいザックの重心が谷側にあるので、体がズルズルと谷へ引っ張られる。

このままではザックもろとも谷へ落ちてしまうので、ザックのバックルを外し

重いザックを体から離す。

 

体だけであれば腹筋で起き上がること可能。

まずは体だけおこして、足場を確保し顔面の雪をはらった。

それから、谷に滑り落ちないよう慎重に重いザックを登山道まで引っ張り上げた。

地味にヤバかった。

時間にして3・4分の出来事だったが、かなり体力を奪われた。

フワーっと滑落していってたことを考えると、結構ゾッとする。

 

とはいえ、

仰向けの状態から、じわじわと谷へ体がすべり落ちていく中、

ザックのバックルを外すことを思いついた冷静さは、我ながらグッジョブです👍

 

無事に生還した僕は、ふたりを待たせてしまったかな?

もしくは、だいぶ距離が空いてしまったかな?と思ってたが、

ふたりは割と近くにいた。

 

ふたりは僕を待ってくれていた訳ではなく

コーキが雪に深く埋まってしまい もがいていた。w

 

コーキの足は雪の下にうもってる木々に挟まり足が抜け出せない模様。

積雪量が多い場所では地面だと思って歩いてる、下に木がすっぽり埋まっている事もざら。

九州では考えられないですが、雪面を掘ると下から木が出てきます。

 

なんとか、力づくで脱出したコーキに足は大丈夫か?と聞いてみると、

「挟まった足は大丈夫」だけど、

「靴の中にある氷の玉が歩くたびスネに当たって痛い。」

と、意味不明な回答。

 

この意味不明な言葉の意味をみなさんに分かりやすく解説すると、

靴の中に入ってきた雪が靴の中で一旦とける。

しかしその水分が、外気が寒いこともあり再び靴の中で凍ってしまう。

それを長時間続けてると、氷は玉を形成し

さらに氷の玉はだんだんと大きくなり、

大きくなった氷の玉は、下りの時にピンポイントでスネにあたる。

それが下りのたびに激痛らしい。

 

スネ?

僕には1つ疑問があった。

だってレインパンツやスパッツ履いてるやん?

 

ん⁈

 

僕が視線を落とすと、

コーキのパタゴニアのレインパンツは切り裂きジャックにでも出会ったのか?

ビリビリに裂け

「おいおい!どこで戦ってきたんだよ!」状態。

 

理由は、

みなさんお察しのように、そう!

アイゼン。

新品のアイゼンがことあるごとに、

コーキのレインパンツを見事に切り裂いていってたのである。

 

切り裂かれた場所から雪が入り、氷の玉を形成していった。と言う訳である。

それにしても、このボロボロ加減。

明日にはコーキのパンツは「半ズボンなるんじゃね?」と心配です。

 

 

 

そんなこんな、

一歩間違うととんでもないトラブルをギリギリで回避しながら

爆風に吹かれ続けて数時間。

ようやく本日最後の山頂

 

15:25 檜尾岳

(撮影:@cikapasi_kok

檜尾岳に到着。

檜尾岳(ひのきおだけ)とは、

長野県駒ヶ根市と木曽郡大桑村にまたがる標高2,728 mの山。

木曽山脈(中央アルプス)木曽駒ヶ岳から空木岳への主稜線の中間に位置する。

 

檜尾岳に到着した時には、補給もほとんどしないまま歩き続けたので

腹が減ってるのはもちろん、

エネルギーが底をつき、手足もキンキンに冷えてしまっている。

そんな状態でも、写真撮影は忘れません。

 

<山頂で誰が一番いい表情ができるか選手権>

シカオ

(撮影:@cikapasi_kok

非常に楽しそうですね。

突風が吹き荒れてるとは思えないバランス感覚です。

 

(撮影:@cikapasi_kok

これまた、ナイスな体幹。

ここまで登ってくる時は、ほとんど足も上がっていなかったのに

ここにきてこんなに足が上がるとは、

ついさっき限界を感じていたのは気のせいだったってことでしょう。

 

コーキ

おっと⁈

何⁈このポーズ。

足を揃えて、むっちりした女性っぽいポーズです。

二人とは対照的に、ちょっとオネエ感をかもし出しているエレガントスタイル。

唯一無二な個性的なポーズに、僕たちはこれを「コーキポーズ」と名づけました。

 

ポーズはさておき、

朝から気になっていたコーキの胸元にあるライト。

朝から全く出番がないライトを、一日中首からぶら下げてるスタイル。

ヘルメットだけの重さだは飽き足らず、ライトでも首に負荷を与えているのでしょうか?

この男、底知れる体力の持ち主です。👍✨

 

激寒の檜尾岳の山頂からは、今夜宿泊する檜尾小屋がばっちり見えています。

あそこまで行けば、ゆっくり休憩できる。

今日の登山が終わる!

 

よっぽど腹が減ってるのか、ズバーっと下るコーキ。

続いてシカオ。

あっという間に、小屋まで下ってしまいました。

 

16:20 檜尾小屋

ようやく本日の宿。

檜尾小屋に到着です。

 

檜尾小屋とは

檜尾小屋は、長野県駒ヶ根市の檜尾岳にある山小屋。

2022年のシーズンから有人化されて管理者常駐となり「檜尾避難小屋」から「檜尾小屋」に改称された。

檜尾岳山頂から東へ300mほどのところの標高2,680mに位置する。

≫檜尾小屋WEBサイト

 

檜尾小屋冬季利用について

小屋入口部分を避難スペースとして利用できます。
宿泊棟は閉鎖しています。

利用料は1,000円

​トイレは利用可能。

 

 

小屋は2階建。

こじんまりしていますが、小屋内は新しくてキレイ。

小屋に着くとまずは、着替えます。

パンツもインナーも、袖口や首元が濡れていて冷たいし、

歩くのをためたとたん、それらが凍り始め、体温が下がっていくのが分かります。

 

コーキもようやく氷の玉地獄から解放される。と安心していたが…。

 

解放され…

なーい!

 

なんと!

靴はもちろん靴下も何もかもが凍ってしまい

靴が全く脱げないらしいw

 

コーキ vs 冷凍靴 バトルこと数分

ようやく冷凍靴から足を奪還!

コーキの靴は⬇︎

靴下と靴が一体化されて、

靴の中もしっかり凍っています。

奥にある右の靴には、小さめの氷の玉w

靴ヒモも凍ってしまい、なんだかアートのようです。

 

一体化してる靴下は、どうにもこうにも取れず

このまま一晩放置することとなったw。

てか、この状態でコーキの足が凍傷にならないのが不思議でしょうがない。

底知れぬフィジカルの持ち主である。

 

てか、ここにきて遂にヘッドライトの出番!

この冷凍靴処理を予想してライトを常に準備していたとは…⁈

伏線は無事に回収された…。

 

 

【3日目登山記録と感想】

 

登山記録

 

厳冬期中央アルプス3日目詳細

<行動時間> 7時間5分(休憩含む)

<行動距離> 3.7km

<累積標高差> +517m・-479m

<消費カロリー> 1217kcal

 

厳冬期中央アルプス 登山2日目 服装と装備

 

装備と服装は、前回のブログに紹介しています。

 

食料は、

行動食とカフェオレを休憩のたびに補給しました。

行動食の内容はこちら⬇︎

 

 

 

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感想

 

3日目の登山は、日に日に標高や寒さザックの重さに体が慣れてきたのか

ペースは遅いですが、3日間で一番ラクに歩くことが出来ました。

前半天気が良かったこともあり、これぞ雪山!って感じを全力で楽しめました。

数十mしか体力がもたなかったけど、ラッセルが楽しかった〜♪

 

それと途中、

転倒や落とし物を拾う場面もあったが、早めにしっかり対処できて良かったです。

今回は風も強く、補給の回数が減ってしまっていたので、

ふたりの足を引っ張らないためにも、

面倒でもしっかり補給してペースを落とさないよう心がけたいと思った。

 

 

檜尾小屋にて

 

 

檜尾小屋には、シュラフが5枚。

カップラーメンやカイロ、リップクリーム(※どれも有料)などがおいてあり。

登山者にとても優しい山小屋です。

 

連日の睡眠不足と、ほぼ休憩なしの登山で疲労困憊の僕たちは、

着替えるや否や、とにかくラーメンやアルファ米をかき込む。

高カロリーなバームクーヘンやプロテインバーをどんどん胃にダング。

そして、

1時間後の宴を約束し、みんな一旦寝る。

 

せっかくシュラフが5枚あるので、僕も1枚借りて二重で贅沢に寝ることにした。

 

20:24

みんなが寝静まる中、またもや寝れずにキンドルを読んでいた僕は、

風が落ち着いたタイミングで、ひとり外へ

小屋のドアを開けると、そこには素晴らしい夜景。

小屋の後ろには

静かに雄大な山々がドーン

 

僕の腕では星たちを映すことが出来なかったが、

半分宇宙に足を突っ込んだかのような、素晴らしい世界が広がっています。

絶景をひとり堪能し、

ふたりが今夜はもう起きないであろうことを確信し

トイレと歯磨きをすませ、コンタクトを外し就寝した。

 

しかし、

突然この平穏な時間は、奪われることとなる

 

僕がようやく眠りについて、約5分ほどたったころ

 

ドンドンドンッ!

ドンドンドンッ!

ドンッ!ドンドンッ!

 

小屋のドアを何かが、すごい勢いで体当たりしてる音が小屋中に響いた!

ドアの外にはいったい何が⁈

人か⁈

熊か⁈

亡霊か⁈

 

つづく…。

 

 

 

【まとめ】

(撮影:@cikapasi_kok

今回は千畳敷から檜尾岳を縦走してきました。

前半からラッセルからの絶景。

極寒の雪庇歩行。

雪山感を存分に味わえた登山でした。

だいぶ遅くなったが、

体が雪山と重たいザックにもなれようやく気持ち良く歩けるようになってきました。

環境は厳しかったけど檜尾岳でおもしろ写真もとれて大満足です。

 

 

 

以上!

今回は厳冬期の檜尾岳に登頂した

ボックルヘアのTOMOでした。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

九州。大分県。職業:美容師 美容師をしてますが、登山・筋トレ・ダイエットが趣味。 最近はクレジットカード・格安SIM・投資・マイルに興味あり。 どれもこれも素人ですが、素人目線で気になる事ややり方をブログを書いてます。