こんにちは!
今日も絶好調の!
ボックルヘアのTOMOです。
今回も2022年10月初旬に出走した
人生初の100マイルレース「KOUMI100」の続きです。
前回見逃した人はこちら
今回のブログでは、
- KOUMI100のレースの様子や雰囲気を知りたい
- いつかはKOUMI100に出走してみたい
そんな人に読んでほしい内容です。
本題の前にちょっと自己紹介
大分県日田市でボックルヘア(美容室)をやっています。
登山歴は12年。トレラン歴は1年目。
平日は仕事&筋トレ・休日は山登りと決めています。
KOUMI100終了から、気づけば3レースもエントリーしてしまっていましたw。
年内は、12月に英彦山峰入り道トレイルに出走します。
Twitter・YouTubeもやってるので、
フォローチャンネル登録もお願いします。
【OSJ KOUMI100】
これまでのあらすじ
今回は人生初の100mileレースの完走をめざし
九州大分県からはるばる、長野県八ヶ岳のふもとまでやってきました。
KOUMI100とは
長野県小海町、八ヶ岳のふもとにある松原湖スケートセンターを起点に、
制限時間は36時間。
時間内に35kmのコースを5周する全長175㎞
累積標高は約7500mの100mileレース。
10月9日(日)朝5:00 レーススタート
暗い早朝5時にスタート。
長い戦いが始ました。
1周目は
予定時間より1周6時間15分のペースより45分早いペースで終了。
2周目は
1周目の貯金を30分ほどつかい、6時間45分ほどかかりましたが、
予定時間内になんとか2周目を終了。
2周目の後半から、1ヶ月ほど前に筋トレで痛めてしまった、
股関節の痛みがじわじわ出てきましたが、
ロキソニンジェルを股間に塗りたくり3周目に突入です。
と、ここまでが前回のお話。
詳しくは、こちらから⬇︎
18:26 3周目スタート
予定より12分早くスタートします。
少しでも時間に余裕ができるよう、
予定していた休憩の時間を短縮して調整します。
休憩時間は本当は座ってダラーっと休養したいけど、
僕の休憩時間は次の周回の準備に追われて終了です。
痛みのでてる股関節に、しっかりロキソニンジュルをぬり、
3周目が勝負の分かれ目なので、ここでトップスピードを注入
トップスピードとは
スズメバチから抽出した17種類のアミノ酸を含むエキスを配合したジェル?
と、言うよりも液体に近い。
トップスピードの力を使い、3周目をスタートさせます。
時刻は18時半をすぎ、あたりは真っ暗。
そして雨は降り続きます☔️
すれ違うランナーのヘッドライト以外はほとんど明かりがない。
コースは途中、民家の間を走るのだが、家の灯りもほとんどなく、
これまで誘導してくれていたボランティアや警備員の姿も、
この時間には誰ひとり居なくなりました。
とはいえ、
これまで何度も通過してるコースなので、道を間違えることはないけれど、
僕の周りにはランナーが全くいなくて、かなり寂しく感じます。
暗さの体感でいうと、深夜2時くらいの感覚。
熊鈴を鳴らして走るのが、迷惑になるのではないかと、
なんだか申し訳なく感じて、
民家の近くではザックに突っ込み音が鳴らないよう通過しました。
3周目ともなると、スタートからほぼ走れない。
ちょっとした傾斜でも歩いてしまいます。
ここで歩いてはと、気持ちを立て直し、
数十m走るも、やはり足が思うように前に進みません。
雨はだいぶ小雨にはなりましたが、止む様子はなし…。
なかなか辛いレースになってきました。
この3周目を時間通りにクリアできないと、完走は夢のまた夢。
周回スケジュール
スタート | ゴール/ | 休憩時間/ | |
1周目 | 10/9 5:00 | 11:15/10:29 | 45分/30分 |
2周目 | 11:44/10:58 | 17:56/17:44 | 60分/45分 |
3周目 | 18:56/18:26 | 10/10 1:41 | 60分 |
4周目 | 10/10 2:00 | 8:20 | 40分 |
5周目 | 9:00 | 17:00 |
※関門時間
※実際の通過時間
3周目のタイムスケジュール
- 18:44 スタート(小海町スケートセンター)
- 19:57 第1エイド(本沢温泉登山口)
- 20:39 第2エイド(稲子湯)
- 21:57 折り返し地点(シャクナゲ尾根分岐)
- 23:01 第3エイド(稲子湯)
- 23:45 第4エイド(本沢温泉登山口)
- 00:41 ゴール
このペースに遅れをとらないよう、できるだけ走ります。
20:16 第1エイド
いきなり予定時間を20分遅れてしまった。
トップスピード飲んでこれ…。
だいぶ疲れてる。
ここからはロードの下り、時間通り走って下ることができればなんとかOKです。
21:18 第2エイド
40分遅れで第2エイドに到着。
ロードの下りなのに第1エイドからさらに20分ほど遅れてしまい…。
かなりスピードが落ちています。
そして気持ちも落ちます。
エイドでは温かいみそ汁を用意してくれていますが、
耐熱のカップを持っていないので、残念ながらスルーです。
第2エイドをすぎ、登山道に入っていきます。
登山道は予想通り2周目より登山道は荒れていてドロドロ。
ビチョビショのズブズブのドロドロ。
標高を上げれば上げるほどに登山道はドロドロさは増します。
風も激しくなり、細かい枝や葉っぱが頭上に落ちてきます。
登山道に入り、股関節に力を入れる機会が増え
それに伴い痛みを感じる回数も増えてきました。
立ち止まりそうな足をなんとか前に出し、登ります。
雨だし風は強いし、寒いし、足元はドロドロだし…。
これがKOUMIか…。と、
とんでもないレースに出てしまったと、今更痛感します。
23:26 折り返し
なんとか折り返し地点には到達したものの
なんと、予定時間から1時間28分遅れ。
これは、かなり絶望的。
しかし、絶望はこれだけではなかった。
登山道の下りが、泥の滑り台。
いろんなところから根っこが出てる、泥のウォータースライダー状態。
こんなんどうやって下るんや!
怖すぎて足がすくむし、時間はかかるし、ツルッといって痛めてる股関節の筋は伸ばすし…。
とはいえ、早い選手は上手に滑りながら下っていきます。
「こうやって下るんや!」と、勉強にはなりますが、
とても見ただけでできるような技ではない。
周りは僕のように足を泥まみれにして、ビビりながら下ってるひとや、
派手にこけて後ろ半分が泥だらけの人や、
下れなくて困っているひと。
てか、レース内容変わった?
どろんこ滑り降りレースに出てたっけ?と思うほどここの区間に苦戦。
ありったけの全神経を注ぎ込み
なんとか、泥のウォータースライダーポイントをぬけ、
平らなところに出たらでたで、次は、
安心からか眠気が一気にやってきます。
雨と寒さと風と足の痛みに眠気が加わり、もう何がなんだか?
トレイルや林道をなんとか下りきり車道に出ると、
リタイアした人たちをゴール地点まで乗せてくれるバスが扉を開けて待機しています。
数人の選手がフラフラとそのバスへ吸い込まれていきます。
バスの中は明るく、暖房が効いているのでしょう、
窓はくもり、なんとも暖かそうな雰囲気。
僕も「このバスに乗りたいな。」
「これまでよく頑張った。バスに乗ってしまおぅ…。」
…。
「いやいや待て!」
「まだ歩ける。走れないけどまだ歩ける。」
バスの誘惑に負けて危うく、バスの中へ吸い込まれるところでした。💦
険しい表情でバスの横をスルーし、歩き続けます。
1:33 第3エイド
1時間35分遅れ
予定時間から大幅に遅れ、本格的にやばい時間帯になってきました。
本来ならば、3周目をゴールする時間帯です。
全身ずぶ濡れで足元はドロドロ。
全選手そうなのですが、そんな中でも選手はそれぞれ雰囲気が違います。
行き交う選手を見れば誰が何周目なのかは、なんとなく見た目で分かります。
大きく分けて3つに分類できます。
- 表情は険しいが黙々と走ってる選手
- ペーサーと楽しく走ってる選手
- リタイアと戦ってる選手
表情は険しいが黙々と走ってる選手
4周目か5周目の選手です。
苦しいがレースに集中して己と戦っている選手です。
ペーサーと楽しく走ってる選手
4周目か5周目の選手です。
ペーサーのサポートで苦しさが和らいで、レースを楽しんでいる余裕を感じます。
リタイアと戦ってる選手
2周目3周目の選手。
走りたいけど走れず
リタイアという死神を背負った苦悩な表情で、リタイアする場所を探してる選手。
完走を諦めかけ、どの地点まで行こうか決めかねている選手。
そう!
それが、まさしく僕!
トレイルの下りで本格的に痛みが出てきた股関節には力が入らず、
楽な体勢を探しながら、ただただ歩く。
リタイア選手を乗せたバスが、僕の横を通過していくたび、
羨ましく思い、あれに乗りたいと目で追ってしまう。
今思えば、この時の僕は完全に終わっていた。
正直、この地点で僕は完走を諦めてしまっていた。
自分の走力の無さと、心の弱さに絶望して
リタイアのことばかり頭をよぎり
足が痛い、腹が痛い、眠たい、寒いと
条件はみんな同じなのに、リタイアする理由や言い訳ばかりが頭を巡る。
時刻は深夜2時。
5周目のスタートの時間制限が午前9時。
つまり、午前9時までに、5周目をスタートさせなければなりません。
今が2時、時間制限の9時まで、あと7時間。
9時の制限時間をクリアするには、
あと7時間で1周(4周目)と1/4(3周目の残り)を終わらせなければならない。
3周目をスタートしてここまで、7時間半かかっているので…。
どう考えても、あと7時間で1周と1/4周は絶望的です。
ちなみに、こちらが4周目のタイムスケジュール⬇︎
4周目のタイムスケジュール
- 01:41 スタート(小海町スケートセンター)
- 03:10 第1エイド(本沢温泉登山口)
- 03:52 第2エイド(稲子湯)
- 05:10 折り返し地点(シャクナゲ尾根分岐)
- 06:14 第3エイド(稲子湯)
- 06:58 第4エイド(本沢温泉登山口)
- 07:54 ゴール
そう!
本来午前2時の時間帯には、4周目をスタートさせている時間。
なのに僕は、3周目の途中。
自分でも完走は無理なことはわかっています。
しかし!
これで終わっては、九州からたったひとり、はるばるやってきたのに、
九州男児のプライドがゆるさねぇ!
完走は無理でも、制限時間の9時までは粘ろう!
前に進み続けよう!
そう心に決め、歩みを進めます。
とはいえ、足が進まない…。寒い…。辛い…。
条件はみんな同じ
制限時間の9時までなんとかコース上にいよう!
なんとか9時までは…。
そう思ったのも束の間、
側を通過する暖かそうなリタイアバスに目を奪われ、毎回吸い込まれそうになる。
マッチ売りの少女のような目で、通過してくリタイアバスを眺めます。
自分の弱さに絶望しては、
九州男児のプライドで奮い立たせ
なんとか、
第4エイドが見えてきました。
2:54 第4エイド
制限時間の9時まで、あと約6時間。
あと6時間です!
6時間は絶対に前へ進むんだ…。
…。
ん…?
ん…⁈
気づけば、
ちょこんと
バスに乗ってた…。
乗ってしまったぁぁぁ…。
2:56 リタイア
みなさんごめんなさい。
3周目の第4エイドで、バスへ吸い込まれてしまいました。
すみません。
九州男児のプライドとか言ってたのに、
プライドも根性もありませんでした。
ちなみに、リタイアの手順てしては、
エイドスタッフにリタイア申告しバスの中へ。
バスに乗る前には、ゼッケンの裏についてるタグを回収されます。
バスの中では、
バスに乗ってしまった後悔と安堵で、微妙な感情と表情。
バスに乗ると「出発まで45分ほどかかる」とアナウンスがあり
…!
返事もできないまま
気づけばゴール地点にバスは到着。
アナウンスを効いてすぐに、寝落ちしていたようです。
リタイア処理
バスが到着すると、それぞれ本部へリタイアの報告を行います。
これがなんとも言えない、感情。
きっと悔しさも恥ずかしさもあると思うが、疲労で感情がよくわからない。
いろいろ思うことはあるけど、ただただ呆然とリタイアを報告し、
参加者へのお土産の瓶ビールとベーグルをいただき、会場を後にします。
駐車場まで戻ると、
超満車だった駐車場の車が、1/3ほど車が減ってる。
この時間、5周目を終えた選手は数名なので、
大勢のリタイア組が帰った事が分かります。
この光景を見て、リタイアが多いことにホッとしてる自分。
そして、
そんな気持ちになる自分に再びがっかりです。
車にもどり、ザックを置いて、泥だらけの靴やウエアを脱ぎ
着替えて、車の座席に座る。
空腹だったので、豚汁やカップラーメンなど温かいものを口にして、
ようやくエネルギーが回ってきた。
手足の冷たさがなくなり
ここでようやく、「僕の100マイルレースが終わってしまった。」
と、うっすら実感できた。
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【登山記録・感想】
KOUMI100 レース詳細
<行動時間> 22時間00分(休憩含む)
<行動距離> 97.7km
<累積標高差> +4935m・-4516m
<消費カロリー> 10,930kcal
KOUMI100の感想
反省点
人生初の100マイルレースは惨敗に終わりました。
僕は基本的に、
レースにエントリーしてスタートを切ることができるば100点。
完走できたなら120点。
と、ちょっと甘いですが、そうやって自分の挑戦を評価しています。
しかし、
今回のKOUMI100は、80点。
本来はスタートしたので、完走できなかったとしても100点のはずですが、
−20点です。
−20点の理由は、自分でレースを諦めてしまったこと。
感想できなかった理由が
- 制限時間を過ぎてしまったリタイア
- ケガなどで歩くことが困難でリタイア
なら100点でした。
しかし今回のリタイアは完走できないと知って、
モチベーションが保てず自らリタイアを選んでしまった。
リタイアした時は本当に限界を感じ、
足も痛かったし、気分も悪かった。
ただ本当に「一歩も歩けなかったのか?」と問うと、一歩なら歩けたように思う。
もちろん、山の中で歩けなくなって大会スタッフの人に迷惑をかけないよう、
限界の前にリタイアすることは大切なことだけど
今思えば、
完走という目標に手が届かなくなって、前に進む意味を見出せなくなり
「楽な方に逃げてしまったのではないか?」と思ってしまう。
完走できなくても、止められる(制限時間の9時)まで戦えばよかった、
戦いたかったと、いまさら後悔しています。
今考えても、自分の弱さが悔しくてしかたない。
これが−20点の理由です。
大会での感想は、
よかった点
- トイレが多かった
- 勉強になった
- 胃腸トラブルをうまく防げた
トイレが多かった
みなかみではトイレで苦しんだので、レース前からトイレの場所と個数を心配してましたが、
スタートのトイレの数も多く。
各エイドにもトイレが準備されていたので、安心して走ることができた。
勉強になった
やはり周回レースなので、早い人や上手い人の走りを間近で見ることができて
とても勉強になった。
胃腸トラブルをうまく防げた
みなかみトレイルの反省から、下痢や胃腸トラブル対策は比較的うまくいきました。
- 不安を感じたら、下痢止めと胃腸薬を事前にのむ
- 腹は冷やさないようカイロをはる
この2つをしっかりやることで
多少の胃の気持ち悪さは途中出たものの、しっかりと対処できたと思います。
残念だった点
残念だった点は1つ。
エイドがさみしい
自分であれこれ準備していったので困りはしなかったけれど、
エイドに立ち寄るのが楽しみなるようなものが、
1つや2つあると良かったかなと思う。
続きはこちら⬇︎
【まとめ】
今回は2022年10月に長野で開催されたトレランレース
KOUMI100の完結編をお届けしました。
僕の初めての100マイルレースは完全な惨敗に終わりましたが、
当然、これで終わりではありません。
これは始まりのレース。
なんでもかんでも、最初からうまくいかないのは当然のこと。
このブログは、
いつか僕が100マイルレースを完走するために書いたものであり、
100マイルレースに挑戦するみなさんの役に立てればいいなと思い
書いたブログです。
できることをしてるのが日常。
できないことに挑戦してるのが非日常。
今回のリタイアで、僕の非日常はまだまだ続きそうです。
ワクワクしかありません。
以上!
今回はKOUMI100レース完結編の
ボックルヘアのTOMOでした。
ちなみに、
今回はレース完結編ですが、旅の完結編ではありません。
次回はレース翌日とレースにかかった費用などを紹介します。
続きはこちら⬇︎
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<トレランレース一覧>
小海、お疲れ様でした。
ブログを読んで、厳しさがひしひし伝わってきました。
マイルレースは本当に過酷ですね…
そこに挑むボックルさんのチャレンジ精神には、いつも脱帽です。
今後の活躍楽しみです。でもあまり無理はされないでくださいね。
ヒサモンさん
温かいコメントありがとうございます。
これまで何だかんだ勢いまかせに走ってきましたが、
小海では本当にこてんぱんにやられました。w
どうあがいても太刀打ちできない経験は、メンタルを崩壊させてしまいました。w
まずは走力から鍛え直しです。
次の100マイルはKUMAGAWAです。
ちなみに、今年も英彦山出ます!