こんにちは!
今日も絶好調の!
ボックルヘアのTOMOです!!
今回は先日かいたブログ⇩⇩⇩
の、裏の話です。
実は楽しく見える裏では、こんなことが起こっていました!
前回のブログで、牧ノ戸峠登山口から扇ヶ鼻山頂までゆっくり歩いて90分と書きましたが。今回僕は山頂まで90分かかっています。これは僕にとってはとても遅いペースです。
実はこの日、60代の僕の母と一緒に登っていました。
AM5:00 僕、催す🚻
登山開始から30分ほどで、僕はトイレに行きたくなり、母に『トイレに行くから先にゆっくり進んでいて』といい、用を足しに・・・
トイレを済ませ、進行方向を見ると20m先に母の姿を発見!
母に追いつくため、今まで歩いていたスピードよりやや速く僕は歩き始めました。
しかし、その差は思ったより縮まりません。
なので更にスピードアップしましたが、それでもその距離はそんなに縮まらない。
登山でのルールの一つに⇩
- 複数の人数で登るときは、歩くスピードが遅い人にペースを合わせて登る。
- 絶対に遅い人を置き去りにしない
などのルールがあり、当然母も知っています。
なので、僕はあえて遅く歩いてみて、母がこのルールをしっかり理解し実行できるのか試してみることにしました。
すると母と僕との差は30m、40mと離れていき、山や木で目ではその姿が確認できない距離になってしましました。
その先にいつも休憩している場所があるのでそこで待ってくれているかと思いきや、僕が到着するとそこには母の姿は無く、その先3、40m先を歩いている様子。
この場合、たとえ僕がここで休憩したいと思ってもできない状況です。
40m先を進む母は、扇ヶ鼻の分岐にさしかかり、標識どおりに扇ヶ鼻の方向へ。
しかし本当にこのルートで正しいのか不安な母は、分岐から先へ進むこと40m。
分岐が確認できる高台から僕の行き先を見ていました。
そして、僕が分岐を自分いる方向に曲がってくることを確認し、このルートが正しいルートと確信を得ると僕を待つことなく、ひとり40m先を山頂に向かって歩き始める。

僕はあえて山頂の到着が遅くなるよう、母とは違うルートを通り、時間稼ぎにミヤマキリシマの写真をダラダラと撮ってみましたが、母はそのルートが間違いないと確信しているので、僕が違うルートを通ってることにも気づかず、正面に見えている扇ヶ鼻山頂の標識目指し振り返ることなく一直線で登って行きました。

この状況で僕が思ったことは、
『もし僕が、トイレにいった時点から体調不良だったとしたら』
声も届かない距離、僕はの電話はソフトバンクなので電波も届きません。
もしもその① 僕が体調不良で下山したい場合
40mも離れてしまった相手にどうやって下山したいと伝えればよいのでしょうか?
きっと何も言わず下山するのは良くないと考え、40m先の相手を追いかけるでしょう。
しかし、体調不良なので追いつけない。
そうやって下山のタイミングを逃し、無理をして登って行くことで下山するための体力を消耗し、症状も悪化し、遂には自力で歩くことも困難になるかもしれません。
そうなれば、遭難者の出来上がりです。
こうした場合、もし一人で来ていたら体調不良を感じた時点で即、下山できるので遭難のリスクが減ります。
もしもその② 僕が何も告げず下山した場合
何とかひとり牧ノ戸峠まで下山できた僕は本当に体調が悪く救急車で運ばれました・・・母はいつまで山頂で僕が来るのを待つのでしょうか?
そして、母は山頂から無事一人で下山できるのでしょうか?たとえ母が無事下山できたとしても車のカギは僕が持っています。そんな感じで遭難手前の人間をもう一人作る事とになります。
僕のトイレから約1時間。
母は一人いったいどんなつもりで先を登っているのだろうとモヤモヤしながら僕も山頂を目指します。
AM6:00 扇ヶ鼻 山頂到着
山頂に20分遅れで到着した僕に母は
『遅かったやん!腹でも痛いん!!』と、ドヤ顔!!
そうして、ミヤマキリシマ満開の扇ヶ鼻山頂にて僕の説教は始まりました。
『複数で歩くスピードは遅い人に合わせて歩く』という、ルール知っている母に、なぜ先に後ろを待たず行ってしまったのか聞いた。
母の言い分は
- 天気が良く、登る山もはっきり見えたので一人でも山頂に行けると思った
- 時々立ち止まり、僕が来てるのを確認してたから大丈夫だと思った
- 一人で登れるか試されてると思った
思ったの連発!
思ったことを僕に確認することは無く、どうして僕が遅いのか?何かあったのか?という疑問もそこには無く、一人で行けるから大丈夫という事だけで、先に行ってしまったらしい。
もしもその③ 母が分岐を間違ったルートに進んでいた場合
僕の声は届かず僕は母を追いかけなければいけません。しかし今回のように僕がそのルートを登ってくることにより、そのルートが正しいものと勘違いするでしょう。
山のルールを守れなかった母の行動が、こんなに沢山のリスクを生んでしまいます。(僕がさっさと追いつけば何も問題がなかったのかもしれませんが)
ですがこれは、登山初心者がある程度の経験と体力がつくと、初心を忘れやってしまいがちな行動の一つです。
ボックル登山部でも過去に同じようなことが起きています⇩
こうした思い込みで先頭が先に行ってしまうとどうなるか?
残された方はどうなるか?を感じてもらうため、扇ヶ鼻から星生山までは僕が勝手に歩いたとしたらって事で、星生山までの15分を僕のソロでのペースで歩きます。

当然母はいつもと違うハイペースで息も上がり、追わなきゃいけないっていうプレッシャーで景色も何も楽しめません。
少し酷ですが、僕が自分勝手に歩くとこうなるってことを知ってもらいます。
意地悪な僕です。
ですが、これがもし1時間つづいたとしたら・・・
山に関しては母より僕の方が体力も経験もあります。ですが、それがいつもそうとは限らない。
登山は万全状態で望むけれど、誰だって途中でケガや病気で動けなくなるって事も十分あり得ることです。
自分より経験や体力があるから大丈夫!と考えるのではなく、もしも・・・そんな事態も起こりえるという事を頭にいれて登山しないと、思い込みや不運が重なり遭難はおこります。
僕は登山ガイドでも何でもないで、僕のこの行動や意見が本当に正しいものかはわかりません。ですが、僕と一緒に登山する人には僕なりの考えを理解してもらうことで安全登山が成り立つと思っています。
いつも登ってるなれた山でも、最高の天気でもいつどんなアクシデントが起こるか分かりません。そのアクシデントをすぐに解決し、遭難にまで至らないよう行動しなければなりません。
こんな硬い考えを書いてしまうと、僕の登山はとても窮屈なものに感じる人も多いとは思います。
ですがこれが、僕の遭難しない、遭難させない方法です。
母は少ししょんぼりしてましたが、無事に帰って来てこそ楽しい登山だったといえるので遭難防止訓練だと思って少し反省してもらいました。
今まで危ない思いもほとんどせずに沢山の登山をこなしてきたので、無事に帰ってこれることが当たり前になっていますが、そうではないという事を考えてもらった登山でした。
以上!
今回は山の上で説教のボックルヘアのTOMOでした!!
しょんぼり母ちゃん⇩⇩

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