こんにちは!
今日も絶好調の!
ボックルヘアのTOMOです!!
今日は低酸素マスクの話。
いよいよモンブラン出発まであと1ヶ月をきりました。
そろそろモンブランのトレーニングも本格的に始めなければいけない時期ですが、残念ながら僕の周りのはモンブラン登山のトレーニングになるような高い山も、高所順応を専門的にサポートしてくれる施設もない。
なので、モンブラン登山のトレーニングとして効果があるかどうかは定かではないが、試しに低酸素マスクというトレーニングマスクを装着し登山してみました。
低酸素マスクとは

低酸素マスク(トレーニングマスク)
トレーニングマスクとは自身が吐いた息(CO2の濃い吐息)をマスク内部に残存させ、酸素量を制限する事により、低酸素状態を作り出すマスク。
装着するだけで即座に低酸素状態をつくりだす事ができるので、トレーニングをしたいと思ったその瞬間から効率的に低酸素トレーニングが可能。酸素のフィルターを調節することにより、流入する酸素量を6段階で調整します。
簡単に言うと酸素の取り込める量を調整できるマスクです。
低酸素マスクと高度順応
この低酸素マスクがモンブランでのトレーニングになるのか?
答えは、微妙なところです。
高所では気圧が下がり空気が薄くなります。 標高が高くなるにつれて気圧は徐々に下がり、それに応じる形で酸素の量も低下していき、場合に寄っては高山病を発症します。
低酸素マスクでは酸素の量を少なくすることができても、周りの気圧を変えることはできないので高所順応などの高所トレーニングには不十分ですが、酸素が流入しにくいマスクを使う事で横隔膜の筋肉を鍛えたり、ゆっくり吸ってゆっくり吐くなどの呼吸法の練習にはなります。
が、やはり気圧が違う・・・。
少しでも気圧を変わる所でトレーニングしたい!て事で、今回低酸素マスクを装着し向かったところは、僕のホームマウンテンのくじゅう。
低酸素マスクでの登山
今回も僕の大好きな牧ノ戸峠出発からの星生山です。
このマスクでいると不審者感が半端じゃないので、今回はひと気の少ない雨のち曇り予報の超早朝スタートの時間帯を選び出発です。(普通に朝駆けの時間です。)

低酸素マスク装着
使用感は表面はウエットスーツの素材っぽい生地に、内側はゴム製のカップがついています。

ゴムアレルギーの人は一発でやられそうなゴム感。
つけている間ずっとウエットスーツの匂いがします。
僕は嫌いじゃないが、とりあえず息苦しい。
気分は酸素の入っていない酸素ボンベを吸っている感じです。
バルブの組み合わせを変えれば負荷を変えることができます。
低酸素マスクを使っての登山は今回が初めてなので負荷は6,000FT。
これがどんなレベルの負荷なのか?さっぱり見当もつきませんが、6段階中の2番目に軽い負荷です。
苦しいですが、とりあえずゆっくりいつもの登山を開始します。
4:17 牧ノ戸峠登山口 出発

雨だし風強いし暗いし、これなら誰に合う事もなく登山できそうです。
僕なら暗闇でこんなマスクしてる変態に出くわしたら、マジでビビる。
なので、今回は誰にも出合わない事を祈ります。
まずは牧ノ戸峠の最初難所、コンクリートの道。
普段でもここは慎重にゆっくり登っていきますが、今回はなおさら慎重に呼吸を整えながらゆっくり登ります。
暗闇で呼吸する音だけが響き渡ります。
夜の海をダイビングしてるような気分です。
最初は苦しいですが、徐々に呼吸も要領を得てきます。
尾根に出てからは、深い呼吸を意識していれば苦しさも全く感じません。
呼吸のリズムができると、更に楽に。
いつも通り登山できます。

辺りは徐々に明るくなってきました。
歩くだけなら呼吸の苦しさはほとんど感じません。もう一段階負荷を上げても問題なさそうです。
5:33 星生山分岐

雨はやみましたが、ガスッガス
ここから星生山山頂まで標高を上げていきます。
やはりここからはゆっくり登らないと息が詰まって苦しい。
ゆっくり深く呼吸をすることを意識しないと酸素が入ってこないので、気を抜くと酸素が全く入ってこない瞬間がたまにあり、窒息しそうになり焦ります。
5:52 星生山 到着

いつもより12分くらい時間がかかりました。
最初と最後の登りは息苦しさを感じましたが、何とか到着。
予報通りガスッガスだし、即下山。
下りも当然マスクはつけっぱなし。
できるだけ人に会いたくないので、がんがん下山したいですが、さすがにマスクをして走って下山は苦しくて難しい。
途中、2組の登山者に出くわしてしまいましたが、1組目は挨拶だけで軽くスルーしてくれ、2組目はマスクの事には触れられることなく、何時からどこまで登ってきたかと問われました。だけどマスク越しではなかなか声が届かない。マスク越しに大声で答えてはみましたが、はっきり聞こえたかは定かではありません。
何より大声を出すのは沢山の酸素を必要としたので、その後しばらく息苦しかった。
7:00 牧ノ戸峠登山口 下山完了

下山もいつもより15%くらい多く時間がかかってしまいましたが無事下山できました。
<行動時間> 2時43分(休憩含む)
<行動距離> 6.6km
<累積標高差> +521m・-507m
<消費カロリー> 1433kcal
ようやくマスクから解放。
涼しさと開放感が半端ない!!
【低酸素マスクでの登山の感想】
- 深い呼吸で肺が鍛えられた気がする
- マスク内の汗がやばい
- 足元が見ずらい
- 水が飲みずらい
1・深い呼吸で肺が鍛えられた気がする
普段は全く意識して呼吸するって事が無いので、意識して呼吸する訓練ができました。
今回は実際に息苦しいから呼吸を意識することができたが、モンブランでは酸素がうまく体に取り込めていなくても体感として息苦しさを感じれるのか?疑問です。
息苦しさを感じることができず、気づかないうちにうまく酸素が取り込めていない状態なら、高山病の症状が出て初めて酸素が取り込めていない事実を知る事になり、結果は手遅れ。
普段からマスクを装着して生活していれば深い呼吸は身につきそうですが、低酸素マスクをして仕事ってわけにもいきません。(笑)
今回は息苦しい場面でいかに多く酸素を取り込めるかという点では、しっかり練習できたと思います。
これが果たしてモンブラン登頂のためになったのか?は疑問ですが・・・。
2・マスク内の汗がヤバイ
ウエットスーツの生地部分は不快感を感じないが、直接ゴムが顔に当たる部分が密着しているため汗の逃げ場がない。なので汗はゴムのカップ内に貯まり溺れそう。(※感覚的に)
あんだけ汗をかいて長時間をマスクつけ続けるとゴムアレルギーでなくてもかぶれそうな予感。夏は絶対深夜か早朝の涼しい時間帯でないと暑くてつけていられない。日中使ってマスクの形に日焼けしたら残念すぎる。
今回僕はかぶれてません。(※形はつきました)
3・足元が見えずらい
正面からはそこまで出てる感じはしないが、横からマスクを見てみると、

目の下からけっこう出っ張ってる。
これにより、足元がかなり見にくい。正面を向いたままでは足元が見えないので足元を見るために顔を下に向ける必要がある。そのため普段より足元の岩などにつまずきやすい。
つまずきやすいのは見えてないことが原因なのか?酸素不足のためなのか?は定かではない。
4・水が飲みずらい
今回はハイドレーションからチューブで水分をとりましたが、これがペットボトルだと完全にマスクを外して飲むことになるのでかなりめんどくさい。なので、今回は水分のみで何も食べずに下ってきました。
正直このトレーニングがモンブラン登山のためになるのか?分かりませんが、低酸素マスクには前から興味があったのでやってみて良かったです。
回を重ねていくうちに、呼吸のための筋肉が鍛えられればいいなぁと思います。
モンブラン登山までチャンスがあればあと数回、低酸素マスクで登山に行きたいと思っています。
山で見かけたときはだいぶ怪しく見えますが、軽くスルーしてくれると嬉しいです。
以上!
今回は低酸素マスクで登山してみたボックルヘアのTOMOでした!!
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